6/10/2016

アダンの筆づくり

6月10日(金)曇り時々雨。

3日ほどの晴天続きから、きょうは梅雨空が戻ってきた。

きのう夕方、カミさんが大きな蟹の入った袋を手に散歩から帰ってきた。オバア家で頂いてきた・・と。わ~マングローブ蟹だ~!広く熱帯のマングローブ水域に棲息しているけど沖縄では、滅多にお目にかかれない貴重な蟹。で、獲れる場所は誰にも教えない㊙事項だ。親、兄弟にすら絶対に教えない、宮崎のマツタケとよく似ているな~と思う。味は極めて濃厚。昔、西表島で最初に食べた時の感動を、今でも鮮明に覚えている。
 味噌汁でどうぞ!とのお奨めにて・・
灰汁を取りつつ茹でていく・・ 
赤味噌で食べたかったけど、郷に入れば郷に従え・・と、ここでは減塩白味噌。 
 豪快なハサミの中身は、もちろん強烈。
ご飯はソッチノケでムシャブリついた^^;~テーブルに、蟹の殻が積みあがった。
 腹ごなしにビーチへ。曇り空の浜は、やはり涼しい。
グンバイハマヒルガオと競うように、ハマゴウがいい香りの花を付け始めていた。
 先日、しょうちゃんに教わったアダンの筆づくりに挑戦した。
その材料のアダンは、沖縄の海岸線を埋め尽くすほどに繁茂している。ちょっと太めの根を一本取ってきた。
 根の先端を切り落とし、先っぽをカッターナイフで削りとった。皮を剥ぐと、中身は白く細い繊維(維管束)のカタマリ。
カナヅチがないので、海岸で拾った石で叩く、叩く・・ 
叩き続けると、繊維がほぐれてくる。まるで動物の毛とそっくり、筆の材料そのものズバリの感触になってきた。
 ハサミで先端を整えて完成~!
 墨がないので、真似だけ・・さて、その書き心地や如何に!?書道など縁の欠片もないけど、一度は試し書きしたいと思っている。
夕食後、雨上がりの海岸へ。
ビーチを歩くと、なんとも不思議なワンコに遭遇した。名前はリュウくん、毛の模様は琉球犬、毛並みと姿はラブラドールのような・・!? オスワリしてポーズをとってくれた。
 頭上に米軍機、嘉手納に帰るところかと・・。
 風はなく、鏡のような水平線に沈む太陽・・何時みても奇麗だ。
 そんな夕日を眺めながらの団欒が、毎日ここで繰り広げられていると云う。いつも遠目に気になっていたブルーシートの簡易ハウス・・実は、この為の道具倉庫だった。
なにせ、この借景が半端じゃない。
その特等席の背後からも、写真を撮らせてもらった。ビールとツマミは自己負担、各自の好みで持参するとのことだった。こんな会合が、毎晩毎晩開かれている・・と。
 暫し、会話が弾んだけど、皆の衆の迷惑になってはならないし・・と、帰りの浜を歩いていると、ザワザワ何やら聞こえてきた。それはヤドカリの大集団、日が暮れると出てくるようだ。岩に登って転がり落ちるのもいたりして、その夥しい数にびっくりだった。
 そしてもう一度、水平線を眺めた。時刻は午後7時45分であった。
2016年夏/沖縄の旅。
(つづく)

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