12/19/2023

薬喰(くすりぐい)

12月19日(火)晴れ。

師走も早や半ば過ぎ。
この冬一番の寒波襲来、身の縮む思いではあるが年の暮れらしくもある。

17日の日曜日、町内会公会堂の大掃除 ☜を役員一同で実施。その後、鹿の焼肉や猪鍋を囲みこの一年を振り返った。
これらの肉は、宮崎在住の義弟の恩恵に与かるところが大である。腕利きの猟師に感謝しながら、今では年の暮れの恒例行事となっている。
昔は、鹿や猪の肉を食べることを「薬喰」と称したらしい。
「薬を喰う」とは、病院で貰ってくる大量の薬の話しではない。実は冬の季語とのこと。先日偶々、NHK俳句で「題・薬喰」☜の放送を観た。
四つ足の獣を食べることが忌み嫌われた時代、滋養豊かな猪や鹿の肉を食す「方便」としていたのだと。
ぼたん鍋や紅葉鍋など、植物の名を当てたのも日本人の情緒豊かな表現力によるものだと感心する。
□薬喰隣の亭主箸持参/蕪村
□戸を叩く音は狸か薬喰/子規
□子心や親にすゝむる薬喰/虚子
□行人を皿でまねくや薬喰/一茶(文政五年壬午)

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