11月15日(金)出発の朝、都城盆地一帯は霧に包まれていた。
視界は150mほど、勿論、霊峰高千穂は霧の中。この霧が都城特産のお茶を育む。
都城ICから南九州自動車道、人吉ICを降りて曲がりくねった山道を進み
民謡の里・熊本県五木村へ。
ここは日本三大急流・球磨川上流。長年に亘るダム建設問題に翻弄され続けた因縁の地。
民謡、五木の子守唄は余りにも有名だ。
ただし、その印象からはかけ離れ「見るもの全てが新しく」意外な感じがした。
そこに一軒だけ、象徴的に残されていた茅葺の民家があった。
子守唄の像が置かれ、内部には古民具も陳列されて
僅かに昔の面影を伝えていた。
五木村から、山道の国道を走り続けた。
九州の山奥には、此処彼処に平家の落人伝説が残る。その一つ、
五家荘(ごかのしょう)に入った。
九州中央山地国定公園に属する地で、落ち葉の降り注ぐ吊り橋を渡り・・
深い森を15分ほど進み、 梅の木轟(うめのきとどろ)と云う名の滝を見た。
近年、そこに至る道が整備され「幻の滝」を見ることができるようになったとのこと。
霊気さえ感じる雰囲気に、球磨川源流の一端をみる思いがした。
五家荘は秋の盛り、山紅葉が彩を増していた・・
昼食で立ち寄った休憩所の広場では、銀杏の落ち葉が地面を覆っていた。
山道を抜け、なだらかな阿蘇の山肌が見え隠れする地に
筋湯温泉があった。
観光バスが押しかける温泉場と違い、こじんまりとした静けさが漂っていた。
かなり熱めの湯は、慣れるほどに心地よく「料理も湯も満足」と皆の意見が一致した。
「湯けむりに 透けし擦れし もみじ山」 インキョGG。
翌朝、宿を出て
最初に立ち寄ったのは、九重夢吊り橋。人道吊り橋としては日本一の規模とのこと。
中国語や韓国語のガイドの声が回りに飛び交っていた。
阿蘇内輪を巡る道路脇に特設売店があり、車を止め純粋レンゲ蜂蜜を買った。
沿道には、こんな黄楊のトピアリーが無数に展示してあった。
ここの主の、長年の汗の結晶と云える作品群に興味を引かれ、車を止める観光客も
見受けられた。
阿蘇火口の入口に料金所。ここで渡されたパンフレットに
「火山ガス発生中」
火口付近では、二酸化硫黄が流れているので呼吸器系疾患の方は
「立入り禁止」
と、4ヶ国語で警告がされているではありませんか。
警告文はさて置き、阿蘇山頂は快晴。
緊急避難のシェルターが点在する中を順路に従って散策した。
火口から立ち昇る原始の鼓動。
白煙の90%が水蒸気、ほかに亜硫酸ガス、硫化水素、二酸化炭素、水素、塩化水素など
の火山性ガスを微量に含むそうだ。
地球誕生以来、幾度も爆発を繰り返し外輪山を形成する阿蘇山系は
現在、活発に噴煙をあげる第一火口を含め、火口付近には7つの火口が存在する。
荒々しい火口壁は、まさに地球の鼓動を感じさせるものがある。
山を降りると地域の特産品を扱うモールがあり、多くの観光客で大賑わいだった。
その駐車場から、いま降りてきた阿蘇が見えた。
地球の心臓に触れられる阿蘇火口。
詳しくは http://www.aso.ne.jp/~volcano/ ←こちらから。
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